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一時的置き場
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 夜明けが来ることをあれほど怯えた夜はなかったように思う。
 クリスマスに君に思いを告げ、君は受け入れてくるた。幸福なはずだったのに、僕はそれを失うことへの恐怖が大きくなり。皇が君に惹かれていることに気づき、ひどき焦燥感に襲われ。
 その挙句に僕のありのままの衝動をぶつけられた君が僕に怯えないはずがなく。君は別の誰かに、皇の元に去って行くだろうと思った。夜が明けてしまえば、君はきっと戻ってくるだろうから。
 けれど、君は僕の目を真っ直ぐに見上げて言ってくれた。僕を好き、だと。僕の過去を踏まえた上で僕を選んでくれた。
「あたし、依織くんを大切にするよ」
 それは僕が言うべき言葉だった。失ってしまったあの恋がもたらした深い闇からから、僕をすくい上げてくれた光。

 ようやく、僕の心に朝日が差し込んできた瞬間だった。

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10月には言ったら、こちらに再録するつもりでしたので、いおりんお誕生日企画で書いたSSをUPします。

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 バイクのエンジンの音にむぎは洗い物をしていた手を止める。
「麻生くんが帰って来たんだね」
 麻生は友人とツーリングに行くからと、朝から出かけていた。
「おかえり、麻生くん」
「おう、ただいま」
 一緒に住んでいるのだから、挨拶は欠かさない。むぎがこの家に持ち込んだお約束は今もきちんと守られている。
「鈴原、土産」
「何?」
 手渡されたビニール袋にはいがのついた栗が入っていた。
「わぁ、どうしたの?」
「道の駅で売ってたんだ。せっかくだしと思って。店で買うよりは安かったし」
「ありがとう~。栗ご飯にするね」
「おう」
 嬉しそうにむぎが笑うと麻生もつられて笑った。

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